2011年度事業概要

●2011年度事業概要

■なぜ、文化ボランティア養成講座なのか。

「触れる作品展2007」に先駆けて、その前年、来場者にも好評だった文化ボランティアの養成研修を行い、ボランティアの方々に更に充実した楽しい時間を過ごしていただきながら一緒に展覧会を作っていく新たな試みを行いました。結果、文化ボランティア養成研修は、更に受講者が充実感、満足感を得るものとなり、かつ「触れる造形展」の企画や運営に莫大な効果をあげることとなりました。
その「触れる造形展2008」は、バリアフリーを前提としていない小学校跡地で開催するという、かつてない課題とも向き合う機会となり、研修を行う中で文化ボランティア同士が、どのように来場者の方々に楽しくかつ安全に展覧会案内ができるかなど積極的に話し合い、絆を深めながら展覧会をつくり上げることができました。
今年「触れる造形展2011」を「花かごしま2011」のメイン会場・吉野公園で開催するにあたり、多くの来場者が見込まれ、本研修の必要性を強く感じています。作品解説や、単なる案内をする方々の研修ではなく、「アート」の様々な楽しみ方や、作家が作品を作るということはどういうことなのかなど、「作る」「観る」以外の芸術との関わり方を知り、その驚きや楽しさを人に伝えていくという体験をしていただくことで、実は、際限なく広がる「アート」の世界への素敵な案内人となっていただく研修が、PandAの「文化ボランティア養成研修」です。
内容は決して難しくなく、視覚に障害のある方など自分と少しだけ違う方に、ためらうことなく気軽に優しく声をかける心のあり方など、日常の生活の中で活かすことのできることばかりです。参加されたみなさんに好評なのは、この理由からかもしれませんね。
ぜひ、展覧会会場でたくさんの来場者の方と出会いながら、新しい自分や新たな社会との関わり方を発見してみませんか?

■文化ボランティア養成研修2011 日程

2011年4月10日(日)~2011年4月29日(金) 全4回

研修カリキュラム、研修内容  予定日時  講師  開催場所
・開講式
・コミュニケーションスキルアップ
「触れる造形展」で必要な感覚を、ゲームを楽しみながら習得する。

4/10(日)
10:00~12:3
0

入本 敏也  鹿児島市
教育総合センター
・アーツマネジメント
「触れる造形展」で何を伝えるのか、アーツマネジメントの役割や必要性を、これまでの造形展や文化ボランティアの活動の様子を見ながら、参考点や問題点を探る。
4/14(木)
18:30~20:30
早川 由美子 鹿児島市
ボランティアセンター
・対応方法の理論と実習
視聴覚、身体、知的な障害について学び、具体的な対応、案内方法も含めて、現場で実際に起こりうると想定される事態、対応方法を習得する。
4/21(木)
18:30~20:30
平野 トシミ 鹿児島市
ボランティアセンター
・まとめ(実践・総論)
現地、会場見学
案内内容検討会
作品搬入・設置のサポート
総論-作品レクチャーとディスカッション

4/29(祝・金)
17:45~20:45

出展作家8名

早川 由美子

鹿児島市
吉野公園

 

 ■講師の紹介

●入本 敏也(Irimoto,Toshiya)  
irimoto_photo_1.jpg <講師プロフィール>
NPO法人かごしま子ども芸術センター事務局長。
インプロ鹿児島「七味唐辛子」 主宰。
インプロ九州代表世話人。
1997年に国際芸術見本市でインプロに出会い、2001年より定期的に専門家のワー クショップを受講。
2007年、菱刈町(旧)生涯学習課「いきいき!元気リフレッシュ教室」(全11 回)、2010年、鹿児島市生涯学習課「楽しみながら発想力を鍛えるワーク」(全4回)など、地域や学校での様々な研修会で講師を務める。
<研修内容概要>
即興演劇のトレーニングに使われる様々な"インプロ・ゲーム"を用いて、コミュニケーションの基本的な要素を再確認していきます。
   
●平野 トシミ(Hirano,Toshimi)  
hirano_photo_1.jpg <講師プロフィール>
盲導犬使用者を応援するボランティア団体アイリング会長。NPO法人PandA会員
NPO支援を目的とするNPO法人のスタッフとして、起業家育成・ボランティア養成などの講座、様々なイベント・セミナー等のコーディネートを経験。
現在はワーク・ライフ・バランスかごしまを主宰しながら、 「誰にとっても暮らしやすい社会づくりが、個人の幸せに繋がる。」という想いを胸にライフ・ワーク・バランスについての啓発や様々なボランティア活動、イベント企画等を行っている。
<研修内容概要>
身体障害者と接する時の心構え。車椅子、アイマスクを使用して、障害の疑似体験。視覚障害者の誘導、案内の方法。車椅子を押す際の注意。
   
●早川 由美子(Hayakawa,Yumiko)  
hayakawa_photo_1.jpg <講師プロフィール>
NPO法人 PandA、理事長
1966年鹿児島生まれ。小さい頃から絵を描くのが大好き。独学で絵の勉強をする。1993年帰鹿。1997年~2001年、東京都美術館 現代童画展出展、個展4回開催。2003年 アーツ・マネジメントを修得、実例研究の後、芸術NPOを立ち上げる準備を始める。2004年 文化芸術支援NPO PandAを設立し、広く芸術活動をサポートする活動を始める。勤務先を退社。2005年 法人格を取得。現在に至る。
<研修内容概要>
これまでの触れる造形展の様子や文化ボランティアの活動を紹介しながら、アーツマネジメントの必要性や有効性を検証し、また、芸術が人や地域や社会とどのように関わっていくことができるのか、芸術の新しい楽しみ方などを模索していきます。
   

 

 ■過去の事例


これまでの「触れる造形展(作品展)」の作家・作品の紹介、会期中の風景、来場者や文化ボランティアの感想等、文化ボランティア養成研修の研修事業や研修風景をご覧いただけます。

 ・触れる作品展2006

 ・触れる造形展2007/文化ボランティア養成研修事業2007

 ・触れる造形展2007 鹿屋巡回展

 ・触れるArtsProject2008~かわなべ森の芸術祭~/文化ボランティア養成研修事業2008