思いを繋ぐダンボールハウスづくり

2009年に思わぬ出会いから企画開発する事となり、2010年4月から活動を開始したダンボールハウスづくり。

今年で14年目を迎えました。

これまで、約28,000個のハウスが、延べ80,000人以上の子どもたちや親子のみなさん等で作られ、その日の子どもたちや家族の思いが詰まった唯一無二のハウスがたくさんたくさんこの世に誕生しました。

まさに、「関係性と場」を見直していく、大切にしていく、というコンセプトが、日々、形になっていきました。

2012年からは、全国にワークショップパートナーが増え(延べ12社及び団体)、北は青森県から、南は鹿児島県与論島まで、更には、海外でもワークショップを開催することができました。

この14年の間、子どもたちは入れ替わっていくわけですが、ワークショップはいつもどこでもたくさんの参加者でにぎやかで、おかげさまでダンボールハウスづくりは人気のワークショップとなっていきました。

その間、多くの子どもたちと接してきましたが、時代は変わっても、ダンボールハウスと向かい合う子どもたちの様子は全然変わりませんでした。

それがとてもうれしくて、採算が取れなくても、運営がいろいろ大変でも、子どもたちの笑顔に会いたくて活動を続けてきました。

活動を続ける中で、以前参加したよ!と、ちょっぴり成長したお姉さんやお兄さんに声をかけてもらえるようになり、大人の方からも子どもが小さい時に参加して懐かしいです、と足を止めてくださるなど、長く続けてきて、がんばってきてよかったなぁと思えるシーンがどんどん増えていきました。

来年2024年3月で、NPO法人の活動が丸20年を迎えるにあたり、活動開始からずっと変わらないこのDanballHouse事業を、2023年12月31日を以って事業譲渡し、未来に向けて思いを繋いでいくととなりました。

この思いは、2009年に企画開発のきっかけとなった門田玲子さんの「昔のように子どもたちの秘密基地を作ってあげたい」という、子どもたちのための豊かな遊び場や育つ環境に対する熱く深い思いにも繋がるもので、遠い空から喜んでくださっていると思っています。

企画開発から活動開始、そしてこれまでご協力・ご支援いただきました多くのみなさまに深く感謝申し上げます。

そして、何より、ダンボールハウスづくりにご参加いただいた、子どもたちやご家族などたくさんたくさんのみなさまに心よりお礼申し上げます。

ありがとうございました。

 

NPO法人PandA 理事長 早川由美子